公園



あるところに、ケンちゃんという小さい男の子がいました。
ケンちゃんはお外が大好きでした。
お庭も好きでしたが、公園はもっと好きでした。
公園は広いし、明るいし、泥だらけになっても怒られないし、
ときどきお友達に会うこともできたからです。

この日も仲の良いお友達に会いました。
"アミちゃん"という、ケンちゃんより1歳下の、とても可愛い女の子です。

ケンちゃんとアミちゃんのお母さんが楽しそうに話し始めたので、
ケンちゃんたちは二人一緒に遊ぶことにしました。

ケンちゃんとアミちゃんは、まず砂場に行きました。
そして砂でお山を作り、次にトンネルを作り、その次に
トンネルにつながったお堀を作り、最後に水を流しいれました。
ところが、水を入れたとたん、お山もお堀もトンネルも
『ぐしゃり!』とつぶれてしまいました。

そこで、砂場で遊ぶのはやめにして、すべり台に行って見る事にしました。

すべり台には、犬がつながれていました。
パグという種類の、鼻ぺちゃでしわくちゃで、背の低い犬です。
ケンちゃんとアミちゃんは、その犬の耳の後ろを掻いてやったり、
おなかを撫でてやったり、しわの奥に砂を詰めたりして
しばらく遊びました。

それから、犬にバイバイして、ブランコに行きました。

ブランコには他の子もたくさんいて、順番待ちになってました。
もちろん、ケンちゃんたちはちゃんと並びましたよ。

順番がまわってきました。
ケンちゃんは嬉しくて一目散にかけていきましたが、
アミちゃんが悲しそうにしているので、本当はケンちゃんも
乗りたかったのですが、先に乗せてあげることにしました。
するとアミちゃんはとても嬉しそうにして、ケンちゃんに
「ありがとう」と言ったので、ケンちゃんは得意になりました。
しばらくして隣のブランコも空いたので、ケンちゃんはそっちに乗りました。

2人で仲良くブランコに乗っていましたが、ふと気付いてみると――

――周りに 誰も いなくなっているではありませんか。

アミちゃんも不安そうな顔をしています。
あたりは急に暗くなってきました。
ケンちゃんはブランコから降りて、黙って歩き始めました。
アミちゃんも後からついてきます。
犬も、もう帰ってしまったようです。
砂場に行ってみました――誰かが忘れたスコップしかありません。
鉄棒に行ってみました――鉄棒が冷たく立っているだけです。

アミちゃんがしくしく泣き始めてしまいました。
ケンちゃんは口をへの字にして黙っていました。

ケンちゃんは『ハッ』としました。
ジャリ、ジャリ、と何かが近づいてきます。

――おばけかもしれない。

アミちゃんが、ケンちゃんの手をそっと握りました。

おばけかもしれない。おばけかもしれない。
その考えが、ケンちゃんの頭の中をぐるぐると回りました。

突然、にゅう!と手が伸びてきました。
「ママぁ!」
叫んだのはアミちゃんでした。
伸びてきたのは、アミちゃんのママの手でした。

「まぁ、ケンちゃんたら」アミちゃんのお母さんもいました。
「2人ともどこかに行っちゃうんだから、心配したじゃないの」

ケンちゃんもアミちゃんも、ほっとしてクスクス笑いました。

そしてケンちゃんは最後まで泣きませんでした。
ケンちゃんは、アミちゃんの手をグッと握り返しました。
お母さん達は、それを見るとにっこり笑って目配せをしあいました。

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04'05'16
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tomo様からのキリリクです。
またまた遅れまくってしまいました…すみません、本当にすみません(泣)
tomo様にはお子さんがいるというので、文も子供向けっぽくしてみました。
どうぞお納めくださひ。(_ _)゛

tomoさまのHPはこちら→あんぱんち
題名からしてあんぱんまん好きさんなのが伺えますよね〜(^▽^)

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